所在地塩尻市大門
延床面積74.53㎡(テラス・勝手口スペース別)
敷地面積366.29㎡
敷地接道北側道路
竣工塩尻市大門

塩尻大門の家 新築/松本・塩尻


【庭と繋がるテラスのあるコンパクトな平屋住宅】

今回の住宅は既存の築80年の平屋住宅の老朽化による建て替えの検討からお話を頂きました。もともと表通りからも囲まれた空間に庭がある町屋のようなスタイルで生活をされていましたが

大通りからもアクセスしたいとのことで北側にスペースをとり、さらに既存の庭がを活かすために大きなテラススペースと犬走りによって家の周りを回遊できるように計画しました。

新しい建物は床面積23坪ほどのコンパクトな平屋建ての計画としましたが、外部と内部の中間のような役割の深い軒下のミカゲ石貼りのテラスを設けて狭く感じないように配慮しています。

外観は板金葺きのシャープな屋根と素材感のある塗り壁の外壁にヒノキのルーバー材を合わせて自然素材の雰囲気を演出して庭に溶け込むようにしています。

北側の外から見えにくいようにしたヒノキ材のルーバーの奥は、勝手口の広めの通路兼ユーティリティースペースとなっていて、ちょっとしたものを外部にストックする場所としても計画しています。

室内は平屋ながら、最大約4mほどの高さの勾配天井になっていて化粧梁と1尺2寸角(約36cm角)あるケヤキの大黒柱により木造ならではの美しい架構と開放感を与えてくれます。

そこに壁一面の造り付け収納とTV台を設置していて、扉はタモの突板を塗装して仕上げることで一体感と高級感のある家具となっています。

大黒柱の奥の部屋は現在は仏間兼ピアノ室として計画していますが、個室としても活用できるようにシンプルな無地の襖紙で貼り包んだ引き戸によって仕切れるようになっています。

壁付キッチンとしたことで正面には吊戸棚、背面には振り向けば壁一面のボリュームのある収納があり、以前より導線をシンプルにしたことで移動距離が少なく使いやすくなるように計画しました。

水廻りに続く廊下にはナラの一枚板のカウンターを使用しています。約2.6mの長い無垢材のカウンターにはいろいろなものを飾り付けて楽しめるようにしています。

トイレのカウンターにもムク材を使用しています。自然の形がやさしかったのであえてそのまま設置して木肌の感触を楽しめるようにしました。