所在地長野県松本市神林
延床面積109.31㎡(33.12坪)
敷地面積436.43㎡
敷地接道
竣工長野県松本市神林

神林の家~ビルトインサンルームと中二階のあるガルバリウム外壁の住宅~ 新築/松本・塩尻


松本市神林の住宅街で建て替えの工事をさせて頂きました。

敷地が広く、土地の活用についてもいろいろと検討して、北側を大きく開けて将来は物置が作れるような配置となっています。

 

外観については、軒の深い造りを希望されていたため板金の屋根で軒先を軽やかにして90cm以上出すようにしました。

そのため正面から見ると一般的な屋根よりも大きく見えて外壁のギンクロ色のガルバリウム鋼板の重さが軽減されてシャープな雰囲気が出ています。

屋根を見あげると目に入ってくるのは軒裏に張り上げた耐水性に優れた木曽のサワラ板です。

軒裏だけでなく玄関部分の壁にも張ることで、外観の屋根、外壁の無機質なガルバリウムの雰囲気とマッチして柔らかなアクセントとなっています。

さて、中に入ると外観のイメージとは少し変わった明るめの内装に目を引かれます。

シンプルなアイボリーのクロスを壁、天井に配して主張を抑えることで床が主役となりムクのオークフローリングが引き立つようになっています。

木部には色付けをせずにクリア塗装で仕上げているため、木の種類によって出る、木の本来の色の違いが経年変化によって楽しめるようにしました。

ちなみにリビングテーブルは五条建設オリジナルの制作で、タモの一枚板を加工し、特注製作のスチール脚を取り付けています。

 

そしてこの住宅のポイントの一つである、リビングからつながるビルトインサンルームは床にタイル、壁、天井には木曽のサワラ板を張り、物干し場や様々な用途として使えるようになっています。南の勝手口として庭へのアクセスが間接的になるのもポイントですね。

ガラス屋根から日の光が直接入る為、窓を閉め切っておくと温室のような使い方も出来るため、蓄熱して温度を調整することも可能です。サッシを開け放てば外部のようになるため、雨がかりなく洗濯物を日光で干すこともできます。

内部に戻りまして、リビングから階段で2階へアクセスする途中に中二階を設置し、カウンターと書棚のある開放的な書斎のような使い方となっています。

この中二階の下は4畳ほどの収納庫となっていて、日の当たらない納戸として利用できるようになっています。

2階には洋室2室とクローゼットがあり、クローゼットには服を畳んだりするカウンターの下部が収納棚となっており、その両側には可動棚、可動パイプを設置しています。

これは玄関からつながるクロークにも設置しており、横幅を統一しているため、2階で使わない棚を1階に持ってくることも可能になっています。

この住宅の裏テーマとして、「収納の充実」がありました。ただ多く増やすのではなく種類ごとに充実させることです。

キッチン、吊戸棚などの既製品の収納、オープンな木製の可動棚、クローズな押入などの収納棚、中二階下の収納部屋やウォークインクロゼットのような部屋ごと収納となるものもあります。

様々な種類を組み合わせることで機能を損なわず、家全体に分散させ、スッキリとした住まい方が出来るようにと考えました。

家の中になじんで住む人とともに使い方を変え、経年変化していくところも楽しみの一部となっています。