所在地松本市島立
延床面積126.70㎡
敷地面積543㎡
敷地接道
竣工松本市島立

【町区の家2】ケヤキの大黒柱を引き継ぎ和をほどよく取り入れた住宅 新築/松本・塩尻


今回の住宅は既存住宅の建て替えです。リフォームも検討したり紆余曲折ありましたが現在のスタイルに落ち着きました。

まず玄関を入ると目を引くのが「大黒柱」です。

赤みが綺麗なケヤキの大きな大黒柱ですが、以前建っていた住宅の玄関にあったもので色付けせずともこれほどの色が出てきていることにお客様もびっくりしていました。

「ぜひ残したい」というお客様の声で設計段階から残す計画とさせていただき大成功でした。

天井はそのケヤキに負けないようにヒノキ板を張って、カウンターにはピーラー(マツ系)の板を配し、木の空間のバランスをとっています。

リビングに入ると北から南まで抜ける大空間に天窓や二階へつながる階段など動きのある空間となっています。

テレビ台を階段下におさめることで無駄のないスペースの使い方が出来ています。

そこから繋がる4畳半の和室には仏壇置場を作っています。リビングとは大きな戸でつながっているので、空けると一体の空間として使うこともできます。

もう一つ畳の部屋が1階にあり、キッチンから玄関まで抜けることで1階部分は便利な回遊導線が作られています。

脱衣室は3畳のスペースを使ってガス乾燥機と洗面台、洗濯機スペースを直線的に配置して無駄のない導線としています。作り付けの乾燥機の台の下も収納スペースになっているので収納力も大容量ですね。

ユニットバスはタカラのホーロー浴槽タイプを選定しました。やはりホーロー、汚れづらさと清掃性はピカイチですね。

トイレは造り付けカウンターとタンクレスのフルカバー蓋仕様のトイレです。スッキリと直線的に納まっていますが、木製カウンターや板張り部分があるので柔らかい雰囲気になって落ち着く空間となっています。

そしてこの住宅にはファミリークローゼットを設置しています。納戸の要素もある4畳のスペースは両サイドをフルに収納として使えるように可動棚や可動パイプで様々な物を収納できるようになっています。

2階の階段室には手すりを兼用した本棚を設置しています。ただ手すり壁を作るよりも壁と収納を兼用して作ったほうが省スペース&機能的だという発想から提案させていただきました。

2階の各部屋については既製品の建具などを使い統一感を出しつつコストパフォーマンスの良い空間となっています。

外観はガルバリウム鋼板屋根とブラックのアルミ樹脂複合サッシがシャープな印象を与えますが、軒裏や玄関先の木の雰囲気や塗り壁の外壁が和の柔らかい雰囲気を出していて全体的に現代和風っぽい雰囲気にまとまっています。玄関の脇に設置した花壇に花や緑が増えていくのも楽しみですね。